[IUEC SORA Network] 復旧作業日誌 [80GB-HDD/120GB-SSD/NVMe-SSD]

IUEC SORA Network 復旧作業日誌です。なにとぞよろしくお願いいたします。

1, 80GB-HDD 東芝製 2.5インチ

10年以上前に主流だった旧型のハードディスクとなります。
症状は典型的な「モータ軸受けの焼き付き」でした。
ドライブを分解後、モータ部分の換装で無事復旧です。綺麗に出てきます。

2, 120GB-SSD

こちらはファームウェアの状態がすでに閉じたSSDとなります。
IDENTIFY_DEVICE等の基本的なコマンドすら全て閉じており、データの保持に関する状態が揺らいだフラッシュメモリが内容を失いファームウェアすら読み出せなくなった末期的な状況でした。
このような場合、コマンドの反応が得られずすぐに制御が戻ってくる場合はコントローラ部の損傷となるため復旧処置に入ることができます。しかし、今回の状態はコマンド発行後に応答待ちのまま停止する症状でした。この場合はファームウェアのロードで止まっているため、内容自体を失ったことを意味いたします。このため、復旧は難しい状態と判断いたしました。

3, NVMe-SSD

こちらは状態が揺らいですぐに制御が戻る形で応答がなくなる症状でした。
状態が未確定のままデータの読出しが不透明となるセクタ(i-sector)に対する処置で、95%以上のデータを復旧することが可能です。状態が揺らいだ周辺のセクタは、下手に触れて確定させると他に影響を波及させる恐れがあるため、解析の次元を上げる形でそれらi-sectorをみえるようにして、それらを「切除」するような感じで上手に全体をスキャンいたします。このため、その切除部分を約5%として、復旧率を95%程度と判断いたしております。

印象に残る事例を毎日ピックアップいたします。

なにとぞよろしくお願いいたします。

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