復旧不定期日誌136, SASの性質(特にRAID)につきまして、まとめていきたいと思います

いつもお世話になっております。開発担当の矢野と申します。

本日は、SASの性質(特にRAID)につきまして、まとめていきたいと思います。

まず、SATAとSASは別物です。端子の形状が似ておりますので、
似ているものと思われがちですが、
ドライブを制御するコマンドセットが異なりますので、
SATAの制御ボードでSASのドライブを動かす事はできません。
また、逆にSASの制御ボードでSATAを動かすこともできません。
ただ、SASの制御ボードはSATAのコマンドセットを含むタイプが多く、
両方に対応している場合が多くございます。
※ 差し込み口の形状は異なりますが、端子自体はSATAと変わらないため、両方に対応できております。

SASはその目的上、RAIDで利用される機会が多く、その壊れ方についてまとめます。
SATAに比べエラー訂正が効きますので、壊れる時は磁性体剥離による損傷(寿命)が多くを占めております。
磁性体剥離による読み書き不能セクタの場合、
同時に複数のドライブが破損する確率は低く、SATAに比べると安全です。
しかしながら、損傷が出た場合に、真っ先にリビルドを行う事はおすすめできません。

リビルドを実施して良い場合は、バックアップがある場合に限ります。
そして、バックアップがない場合は、リビルドの前に、バックアップを取ってください。

もしここで、バックアップが面倒だからRAIDにしているのに、何でバックアップ、と思われた方は、
その理由を以下に詳しくまとめております。
>> https://www.iuec.co.jp/hdd/auto/

このバックアップ中にCRCエラーなどで停止した場合も、粘り強くバックアップを続行して下さい。
※ 仮に停止した場合、もしリビルドを実施していたら、途中で失敗して全データ損失となるところです。

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