復旧不定期日誌117 [Lab]: 故障予測 パート16 (パーティションが見えなくなる2)

いつも大変お世話になっております。
データ復旧担当(現:故障予測)の矢野と申します。

故障予測 パート16 (パーティションが見えなくなる2)

今回はMBRの役目について考えてみます。

0番目のセクタに存在いたしまして、サイズは512バイトとなります。
※1セクタあたりのサイズゆえ、HDD/SSDの場合は現在512バイトです。

ところで、基本領域という言葉がご存知でしょうか?
実はこの領域、有限となりまして、最大で4つまでとなります。

一つの基本領域は16バイトで構成され、その16バイトにサイズや位置などが格納されております。
また、446バイト目から始まっております。
それゆえ、4パーティションが最大値となっております。
※それ以外には、各種ローダー(プログラム)が収められております。
このプログラムがパソコンを起動するための最初の命令となります。
この命令にて、領域情報を抱えて次のステージへ進めます。
※よって、起動ドライブ以外は領域情報のみで、
それ以外の部分は空白、またはベンダー独自の値が格納されております。

つまり、パソコンを起動するための命令と、各データが収められた領域情報を抱えておりますので、
このセクタが破損いたしますと、起動できなくなります。
つまり、このセクタが不良セクタとなりますと、自力修復は不可能となります。
ハードディスクを取り外しまして、データ復旧作業が必要です。

また、ブートできないゆえ画面は真っ暗のままフリーズいたします。
そしてこれが、ハードディスク重度の物理障害と同様の症状となります。
画面が真っ暗だから「ヘッドクラッシュ」等と断定する事はできません。
まずは初期診断を頼りにしていただければ幸いです。

※次回より少々難しくなるかもしれませんが、お付き合いいただけたら幸いです。
なにとぞよろしくお願いいたします。

2019年1月追記:
近いうち、最近の方式(GPT)についてもまとめたいと思います!!

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