復旧不定期日誌106 [Lab]: 故障予測 パート5 (大容量PATA/SATAのHDD SCSI/SASのHDD 不良セクタの違いを考える)

いつも大変お世話になっております。
データ復旧担当(現:故障予測)の矢野と申します。

故障予測 パート5
(大容量PATA/SATAのHDD SCSI/SASのHDD 不良セクタの違いを考える)

PATA/SATAのHDDとSCSI/SASのHDDでは、
性能や耐久性などの差に加え、不良セクタの出方も大きく異なります。

SCSI/SASでは、パート4でご紹介いたしました「他セクタへの影響がない不良セクタ」が大部分で、 「多数のセクタが同時に破損する可能性」は低く抑えられております。また、連続使用&高負荷を前提といたしておりますので、
放熱部分が大きく設けられ、がっちりと重量感のある作りです。

よって、SCSI/SASではS.M.A.R.T.や5年おきの保守交換などで特に問題ありません。 また、RAIDで使われる機会が多いと思いますが、
RAIDにてある程度の安全性を確保するには、
「「他セクタへの影響がない不良セクタ」が大部分」という前提が必要です。 RAIDに対する危険性がしばしば拝見されるようになっておりますが、 これはSCSI/SASに対することではなく、PATA/SATAに対しての危険性です。

ところで、PATA/SATAのRAIDがあまり安全ではない理由、 これはRAIDの特性にございます。

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