復旧不定期日誌105, [Lab]: 故障予測 パート4 (不良セクタの分布と増殖の関係3)

いつも大変お世話になっております。
データ復旧担当(現:故障予測)の矢野と申します。

パート4 (不良セクタの分布と増殖の関係3):
昨日のパート3より、「不良となって読み書きできず、他への影響はない」から考えていきます。

他セクタへの影響がないのは、不良となったセクタが自分自身のみ単独で破損したことを意味いたします。これは、セクタを構成する磁性体の異常や剥離などが考えられます。このような場合は、あくまでも自分自身が破損しており、他への影響は起こりません。

ただし、そのような破損が出始めたということは、他にもそのような兆候が出始めているサインとも捉える事ができます。ただ、それはあくまでも単独のセクタ単位で破損の可能性が高まっているだけであり、多数のセクタが同時に破損する可能性とは結び付けられず、恐れている事態にはなりにくいです。通常のS.M.A.R.T.機能ではこのレベルを主に見抜くようですが、恩恵には中々至らないようです。(再配置カウントがこの例に相当いたします)

ところで、多数のセクタが同時に破損する可能性が高まるとは、
どのような状態を示唆するのか、具体的に考えてきます。
なぜならば、多数のセクタが同時に破損するという事は、データの損失に直接至ってしまうからです。
パート5より、より詳しくみていきます。

故障予測 パート5 (大容量PATA/SATAのHDD SCSI/SASのHDD 不良セクタの違いを考える)へ続きます。

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